私立大学入試の動向、公立高校入試雑感(3月抜粋)

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私立大学入試の動向、公立高校入試雑感(3月抜粋)

■私立大学入試の動向

私立大学志願者増減率定員の厳格化と補助金不交付の問題で、厳しさを増す私立大入試ですが、今年は更に異なった傾向が出ています(右図ご参照)。

 

①「関関同立」の志願者が減少

昨年までの「併願校を増やしてチャレンジする」傾向が一転、あまりに難しすぎるため、ボーダーラインより下の生徒の受験が減っていると予想されます。

 

 

 

②「摂神追桃」の志願者が急増

安全志向の高まりで、中堅大の摂南大や追手門学院大などいわゆる「摂神追桃」の志願者数が

急増していて、「産近甲龍」と僅差の学部もある印象です。

 

この2年間で「一般入試」の合格者数は急減の一方、「指定校やAOなど推薦系」の枠は従来通りの

大学が多いのは何とも理不尽に感じます。

本来、最後まで頑張っている一般入試の受験生こそ報われるべきだと思いますが、現行の制度が

続く限り、年内の併願型の公募推薦を多めに受験し、合格先の確保に努めることをお勧めします。

 

■公立高校入試

京都府教育委員会は公立高校入試の改革について、「2019年度から検討を始める」と発表しました。

21年度からの新学習指導要領を見据え、東京都は「22年度から英語のスピーキングテスト導入」を

発表済みです。

 

京都府もおそらくスピーキングテスト導入に加え、他科目についても、従来より「読解力」

「情報収集力」「記述力」が求められるテストになっていくことは間違いないと思われます。

 

<2019前期選抜>

国語は「中期よりも抽象度が高い文章が出る」傾向は継続。ただ、過去2年よりは読みやすい文章

でした。英語はほとんど変化なく、英作文や文法も基本中心のため読解力があれば高得点可能です。

数学は「図形の難易度が非常に高い」のが特徴で、受験者平均も最も低いと思われます。

 

<2019中期選抜>

全日制の志願倍率が新制度(2014年度~)では過去最低の1.02倍となり、京都市乙訓地域の普通科

では、北稜・鳥羽・洛西・東稜・西乙訓が実質的な定員割れ(0.9倍以下)となりました

(どの学校も後期選抜は実施されませんので、第2順位で志望していた生徒たちで最終的に

定員は充足している模様です。)

私立大学入試の難化を受けて、大学付属系の私立高校人気が高まっている影響を感じます。

 

入試はほとんどの科目が難易度・傾向とも変わりないものでしたが、

数学に関して、①今まで小問集合でしか出題されなかった資料(ヒストグラム)が初めて大問で出題

され、②関数(大問4)では例年記載のあるグラフがなく、文章と図から考える問題であったため、

戸惑った受験生も多かったのではないでしょうか。

 

【3月4月の主な予定】

※学校から「年間行事予定表」や「学プロ・ジョイプロ等の予定表」が配布されましたら、

塾にてコピーさせて頂ければ幸いです。

3月26日~4月5日  春期講習期間     4月8日(月)~  新学期授業スタート